性別による傾向

うつ病になる割合は男性1に対し女性が2です。
多い要因としては、思春期、出産後、更年期の女性ホルモンの変動もあります。
これらは世間一般で(気の利いたHPであれば)書かれている事項です。
但し、現場にいる我々の感想としては、「隠さず正直に相談するが男性より多い」
要因もある様な気がします。罹患率としては2倍もなく1.5倍位いかも知れません。
一方、男性は正直に相談する事が少ない為、我慢して悪化させている場合が
多く、極端な話「事件」を起こす場合が有るのも特徴です。
女性の場合もそれは有りますが、遙かに少ないのです。
また、女性の場合は解剖学的に見て、男性より脳梁が太いのが特徴です。
これは左右の脳を接続している神経なのですが、この左右脳のバランスと
言う意味でも、女性の方が安定しており、重篤化する速度が遅く、その
愁訴の時間が長い間に相談に訪れると言う事もあり、男性が急激に悪くなる
例が多いのに対し(更に我慢する)、その急激さは小さいとも言えます。
しかし、この脳梁が太い女性は左右の脳で処理仕切れない情報を左から右へ
或いは右から左へ転送する能力が高い為、パニックに弱いのも特徴です。
この大量の情報処理が瞬時に出来るからこそ、直感力(いわゆる勘)が鋭い
といえます。普段の相手の行動との違いを感じ取り、隠し事をあばく能力。
また、いつもとは違う雰囲気を感じ取り、その場から退散して難を逃れる能力など。
男性と女性のうつの原因(イベントドリブン)は、ほぼ共通です。人間という同じ
生き物だからでしょう。しかし、男性が体感出来ない時系列によるイベントが
下記の様に存在するのも、また事実です。

1.思春期及び生理周期

女性は、生理が始まる前にうつが発現する場合が多いです。いわゆる「月経前
不快気分障害」と言います。月経の始まる10日ほど前から、精神が不安定になり
ますが、生理を迎えると軽快します。これもホルモンの一時的なアンバランスが脳の
代謝に影響を与えていると言えます。脳の代謝とは、脳内に於ける化学反応と言っ
ても良いと思います。我々は、特に女性相手のカウンセリングの場合、生理周期
を毎度の事の様に尋ねるのは、上記の予測以外にその周期の安定度からカウン
セリングの効果を間接的に測定する一部の物差しとしています。当然、ここを読む方
で経験しているのが無月経です。心身共に重度のうつになると、体は「子供を作って
られない」と言う防御をします。男性では、測れない有意なバロメータを女性は天性の
物として持っています。

2.産後うつ病(マタニティー・ブルー)
産後は妊娠中に比べ女性ホルモンの分泌が急速に低下しますので、ホルモン
バランスが崩れます。出産後に一時的で浅いうつ状態になるのは、産後の
女性の6割に見られます。これも良く言われますが、現実にはその影響より
大きな要因は、平均2時間おきとも言われる夜中の授乳です。これで睡眠バランス
が崩れ、夜中の0時頃に始まるホルモン調整が出来ない事が主因です。

3.更年期のうつ病
女性は、更年期になると卵巣機能が低下し、女性ホルモン(エストロゲン)が
減少します。これも女性ホルモンの急速な減少のために、自律神経のバランス
が崩れて心身共に不安定な状態になりやすいと言われています。
これも要因の一つではありますが、この時期は体調も思わしくありません。
また更年期頃には、マンネリ化した夫との生活にも苛立ちが出ます。
これは、体調が悪い事により、相互作用が有ります。

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うつの始まり
うつの多くは自律神経が失調する事から始まる場合が意外と多いです。
ストレスや悩みを抱えたまま、数ヶ月が過ぎると食事中や食後の吐き気が毎回
お約束の様に生じます。
これら長期間の社会性ストレスは、多かれ少なかれ男女問わずにありますが、
このストレスが処理しきれないと、消化器に罹患(胃潰瘍・十二指腸潰瘍)する
ケースと、心及び脳に罹患(欝、躁鬱等)する場合に分かれます。前者は最近
良い薬が出来ており飲んでいれば症状を抑えられますし、ストレスが除去され
れば、驚くほど短時間に治癒します。
後者の場合は、勿論物理的測定が難しいのと特効薬がまだ無い為に、医師は
数種類の薬を効果を尋ねては変更していく試行錯誤期間が長い事を覚悟して
います。
我々の主戦場は後者ですので、後者に話を絞ります。
このうつの始まりを見逃して(吐き気止め等の対症療法)いると、少しずつ悪化して
いきます。

この悪化の要因は、睡眠の為にベッドに横になっても、色々な事が頭を離れない
と言う「睡眠前思考」が発現します。
この状態は、入眠時間を遅くします。入眠時間が遅い(11時には入眠の必要
がある)と、ホルモンバランスが前述の様に崩れます。
このバランスが崩れた所から、雪崩の様に悪化し始めます。

悪化の終末期には、パニック障害が発現します。(「うつ」「パニック障害」等
の基本的な語句説明については、他のHPで調べてください。)

これに良く似た症状の病気には、「過換気症候群」があります。これは、正式には
転換性障害といいます。過呼吸もこの系統だとご理解下さい。
過呼吸の時は、パニック障害と同じく「発現時に対処する必要」があります。
例えば、過呼吸の時は買い物袋で自分の息をする(高濃度二酸化炭素の吸入)のが
てっとり早いです。衆目の中で起きますが、シンナー吸っている訳ではないです
ので、人目を気にせずに対処して下さい。
パニック障害には、強力な抗不安剤(抗不安薬)でないと効果がありません。
メイラックス、ソラナックスがポピュラーです。勿論これは即効性が有りません。
2〜4週間続ける必要があります。主治医の指示に従って下さい。
弱いと言われているデパケン、デパス、リーゼ等では余り効果はありません。

突如の発現の場合、やはり自分の思考で処理する必要があります。これには
ノウハウがありますのでそれは個々にお尋ね下さい。ここのカウンセラーが、
夫々の性格にマッチした思考方法をお教え出来ると思います。(試行錯誤は
必要ですが)

これ以上強い薬を出す場合
その状況に至った時には、投薬管理が必要になる為「入院」となる場合が
有ります。(一義的な理由ではなく、他にも理由がありマッチした場合ですが)

最近の大概の睡眠薬も、精神の薬もODでは死なないので通院で出せるのです。
ODしたら、後遺症が残る・・・いえ、死亡する場合のある中枢神経の抑制剤や
筋弛緩系薬剤等を使わざるを得ない重篤な症状(背に腹は替えられない)の
患者さんに処方する時、入院管理が必要です。ODでホントに死ねますので。

うつの終わり
うつの終わりは「ハッピーエンド」が基本です。これについてはわざわざ説明は
不要ですので、滅多に書かれていない「デッドエンド」について書きます。
決して自殺の方法の教唆ではありませんので、期待しないで下さい。

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死んだらどうなるか
基本的に「医師が自信をもって死亡診断書が書ける場合(つまり入院などで経過が
把握出来ていて、入院中は検査を何度も受けている等)」は、主治医の書いた診断書
添付して、役所で「死亡届」を受理して貰えれば、「火葬許可書」が交付されます。
葬式をやるやらないに拘わらず、これを以て火葬出来ます。火葬終了後、火葬場で
火葬が終了した事を示す認印が押されて先ほど火葬場に提出した火葬許可書が
遺骨と共に戻って来ます。この認印があれば「埋葬許可書」として機能が変わります。
これをお寺の住職さんに提示すると、納骨堂に入れるか、墓に入れるか(これは墓を
持っているか持っていないかにもよる)が、出来ます。
これで終わり。
生前、貴方が命の次に大切にしていた物は、荷物の整理時には殆どが「ただのゴミ」
として捨てられる事になります。一緒に天国には行けません。

これは、病気等による「正常死」ではない場合、即ち「異状(異常でない)死であると
医師が判断した場合(医師により死亡診断書が作成されない場合)は、警察に連絡
して警察医を呼んで貰います。毒物を飲んで発見され、救急車で病院に担ぎ込まれ
医師が臨終を看取ったとしても、異状死です。

いずれにしても医師(警察医)に死亡の確認をして貰わなければなりません。
監察医制度のない都道府県においては異状死体の検案も警察医の嘱託業務であり
(警察署と嘱託契約)、検視を行ない死体検案書を発行し終わる。

また、刑事部に所属し10年以上の業務経験を持ち、警察大学校において法医学を
修了した警視以上の階級を有する者(実は警部でも可)が検視しますが、実際の現場
では、現場捜査員達は犯人逃走の可能性も視野にある為に、その死体が本当に
事件性の無い(偽装殺人)死体であるかの検分を行います。家庭内で発見されれば
その部屋で。道路であれば道路で。
良く警察が「これから実況見分を行いますから御家族の方は部屋を出て下さい」と
言われるあれです。道路に於いては、ブルーシートで囲まれて周りから見えない様に
して行われます。
何を行うかと言うと、まず全ての衣服を取り去ります。まず体表上にあざや死因と
なる傷が無いかを目視します。次に身体内部の異状が無いか、身体を全て触ります。
骨が折れている場合(頭蓋含め)もあるからです。
次に、体中の穴という穴を全て覗いて調べます。これは異物が入っていないかどうか
女性であれば強姦後の殺人の疑いもこの時点ではあるのです。(一酸化炭素中毒
特有の体表色を呈していてもです)男性も、その様に調べられます。
人間の尊厳なんか、有った物でもなく、ひたすら事件性の有無を調べる捜査官が
居る訳です。一方、最近はいないとは思いますが、興味本位?に思えるかなり遠く
からの応援で来る若い警察官で部屋が窮屈に感じた女性自殺体案件があった事は
記憶しております。
私なら、精一杯生きて最後は、病気で(出来れば老衰希望)死にたいです。

蛇足ですが、事件性のある異状死体については行政解剖、或いは
司法解剖が行われます。血液や臓器全てに渡り取り出してサンプ
リングし、化学検査を行い死因の特定や犯罪の状況を把握します。
通常の手術とは違い、Y字切開を行い内臓全てが取り出せる状況で
作業が進みます。頭蓋を開き、目から脳に繋がっている視神経2本
及び脳底部の延髄等から切り離して脳を取り出します。

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